
結婚して5年が経ち、そろそろアパート暮らしから抜け出したいという思いから、私たちは注文住宅の計画をスタートしました。雑誌やインターネットでおしゃれな家の写真を見ては「こんな注文住宅に住みたい」と夢を膨らませ、デザインや間取りについて夫婦でよく話し合っていました。
家づくりを考え始めた当初は、外観や間取り、内装などにばかり目が向き、住宅の性能についてはそれほど深く考えていなかったのが正直なところです。
建築基準法を満たしていれば安心だと思っていた
最初にハウスメーカーを訪問した際、営業担当者から「当社の注文住宅は建築基準法をクリアした安全な家です」と説明を受けました。その言葉を聞いたとき、私たちは「法律を満たしている注文住宅なら安心だろう」と単純に考えてしまいました。
耐震等級という言葉は聞いたことがありましたが、その時点では詳しく理解しておらず、「注文住宅は等級1でも十分なのではないか」という程度の認識でした。耐震等級について深く質問することもなく、家づくりの話を進めてしまったのです。
耐震等級の違いをよく理解していなかった
注文住宅における耐震等級は、等級1から等級3までの3段階に分かれています。数字が大きいほど地震に対する強度が高くなる仕組みです。
耐震等級1は建築基準法で定められた最低限の基準を満たすレベルで、等級2はその1.25倍、等級3は1.5倍の耐震性能を持つとされています。しかし当時の私たちは、この違いが実際の安全性にどれほど影響するのかを十分に理解していませんでした。
そのため、注文住宅を検討する段階でも耐震等級をどこまで重視すべきか判断できず、深く考えることなく打ち合わせを進めてしまいました。
耐震等級を上げると費用が増えることを知る
複数のハウスメーカーから見積もりを取る中で、注文住宅の耐震等級を上げると建築費用が増えることも分かりました。耐震等級2や耐震等級3にする場合、構造計算や追加の補強材が必要になることが多く、約50万円から100万円ほど費用が増えると説明を受けました。
その時は「注文住宅は予算内に収めたい」という気持ちが強く、耐震等級の重要性よりもコストの方を気にしてしまっていました。今思えば、この段階で耐震等級についてもっと調べておくべきだったと感じています。
地震保険の割引にも影響する耐震等級
注文住宅の耐震等級は、地震保険の保険料にも影響します。このことも、後から知って驚いたポイントの一つでした。
例えば、耐震等級3の住宅であれば地震保険料が50%割引になるケースがありますが、耐震等級1では10%程度の割引にとどまることがあります。長期間住み続けることを考えると、この差額は決して小さくありません。
家を建てる時の初期費用だけでなく、長期的なコストまで考えて判断する必要があると感じました。
将来の資産価値にも関わる重要なポイント
さらに、注文住宅の耐震等級は将来的な資産価値にも影響する可能性があります。家は一生に一度の大きな買い物ですが、転勤やライフスタイルの変化によって売却する可能性もゼロではありません。
その際、耐震等級が高い住宅は安全性の面で評価されやすく、査定にも良い影響を与える場合があります。逆に耐震等級が低い場合、評価に影響する可能性があることを、私たちは建築前に十分理解していませんでした。
注文住宅を検討する際には、デザインや間取りだけでなく、耐震等級のような住宅性能についても早い段階からしっかり考えておくことが大切だと感じています。